NW-A40のカスタムファームウェアを導入してみた!

今回紹介するのはMr.Walkmanという方が製作したA40シリーズ向けのカスタムファームウェアです。中身がA50並かそれ以上に変わります。

そもそもカスタムファームウェアってなんぞやという話ですが、ざっくり言えば機能の追加などを施した改造データをファームウェアアップデートの要領で書き換えることです。いわゆるMODみたいなものだと思ってください。ちなみにWindowsでしかできません。

もちろん保証等が受けられなくなる可能性がありますし、あくまで自己責任となりますが、そのデメリットを補って余りあるほどの完成度でしたので紹介していきますよ。

機能を紹介!

Mr.Walkman dmp-a40 custom firmware
リンク:https://www.mrwalkman.ml/p/dmp-a40.html

今回紹介するのは上記のカスタムファームウェアになります。対応機種は、MDR-A45、MDR-A46、MDR-A47になります。

ちなみに他のウォークマンに関してもカスタムファームウェアがあります。別記事にて紹介してます。

こいつを導入すると…

  • NW-ZX300の機能に置き換わります
  • DMP-Z1やa50で搭載されたDSEE AIモードが追加されます

ということで詳しく紹介!

・DSEE HXの機能が進化しAIモードも含め選択できるように

DCフェイズリニアライザーのタイプが追加されカスタム可能に

アナログレコードを再現するバイナルプロセッサー機能が追加

Clear Sound+が上位機種に搭載されているダイレクトサウンドモードに置き換わり、素の音を楽しめるように。

再生画面をスペクトルアナライザー、アナログレベルメーター、デジタルピークメーターに変更可能

ブルートゥースレシーバー機能でスマホとワイヤレス接続し、スマホの音をWalkmanで再生可能。もちろん各種エフェクトも掛けられます。

イコライザーが10バンドに増え、さらに細かく調整できるように。さらにトーンコントロールモードにも切り替え可能。

エフェクトの設定内容について3つまで保存可能に。

その他、全体的にレスポンスが改善し、データベース作成やプレイリストの追加等にかかる時間が短縮します。

追記
アルバムアートについて、純正OSで対応していなかったProgressive JPEGとinterlaced PNGという形式にも対応されます。iTunes等を使用していて、Walkmanではアルバムアートが出てこなかったという人は導入により改善されるようです。

削除される機能

削除される機能があります。というのもZX300のファームウェアをベースに作っているようなのでZX300にない機能が削除されます。

  • ラジオ機能
  • ダイレクト録音
  • 言語学習機能
  • Clear Sound+
  • ヘッドホンの設定とノイズキャンセリング、外音取り込み機能
  • VPT(サラウンド)モード

使う人は使うかもしれない機能ですね。また、レスポンスが改善するのと引き換えなのかバッテリー持ちが少し悪化します。

追記

一日集中して使って、再生時間がだいたい17時間ほどでバッテリーが点滅状態になりました。これはほとんどがロスレスで、ダイナミックノーマライザーをON、いたわり充電で充電してから行いました。

導入方法

次はいよいよ導入方法です。ホームページに書かれた手順を紹介していますが、もしかしたら手順が変わったり、追記されているかも知れないので、Google翻訳等でページを翻訳して流し読みでも良いので、確認する事をおすすめします。
後半の注意書きは、所々予備知識が無いと分からんところがあるので解説すると・・・

・前のバージョンのカスタムファームウェアで必要だった model switcherツールは必要なくなりました。あと、いちいちファクトリーリセットをする必要もなくなりました。本体が勝手にします。

・このファームウェアをインストールする時はノーマルの状態でなければいけません。以前リリースしたカスタムファームウェアを使ってる人は便利なツールがあるよ
・日本版のウォークマン場合一旦アメリカ版になるが、それは日本版だと言語が選択出来ないから、そのための措置。最終的には日本版の設定に変更される。もし変えたい場合はdestination toolを使ってね。

ホームペーシより意訳

とまあ今まで日本で普通に使ってた人には関係ない話なので読み飛ばしちゃってください。
ちなみにEU諸国版だとボリュームの警告が出てOKしないと上がらないそうですよ。その他細々と地域に合わせた設定があるそうです。

それではインストール方法を紹介しますよ。

※インストールすると内部ストレージのデータが消えます。本体に入っている曲やプレイリストはバックアップしてから導入してください。

※海外の方がインストール手順をYoutubeで紹介していました。これをみる方がわかりやすいかもしれません。

1.Mr.Walkmanのホームページ下部からdmp-a40.zipをダウンロードして解凍

2.解凍したフォルダを開いてdmp-a40.exeを起動。WalkmanはUSB接続をオンにして、あとは指示通りにインストール。ウォークマンが再起動してアップデートモードに切り替わります。その間ケーブルを抜いたり、PCをシャットダウンしないことを強く勧めます。最悪の場合文鎮化する可能性があります。

3.インストールが終わるとウォークマンは勝手に再起動するので、再起動が終わったら、言語を選択して、セットアップを終わらせましょう。デフォルトでは、英語が選択されているので注意。

4.セットアップが終わったら、またDMP-A40_Ext_Tuning.exeを起動して、ウォークマンをPCに接続しインストール。ウォークマンがまた再起動するので起動できたらカスタムファームウェアの導入は終了。あとは曲を選択して楽しむだけ!

あと、設定ー出力設定ーDSD設定で「DSDのネイティブ再生する」のチェックは外しておきましょう。A40ではハードがそれに対応していないためです。

同じ理由から、Direct Soundモードではdffやdsf、mqaなどのファイルを再生出来ません。これらを聞きたい時はDirect Soundをオフにして聞きましょう。仮にDirect SoundモードをオンにしてDSD等の楽曲を再生しても音が出ないだけでクラッシュとかはしません。

ウォークマンを元に戻したい場合は、同じようにStockRevert_(DMP_A40)を当ててからStockRevert_Ext_Tuningをインストールするとノーマルの状態に戻ります。

音質の向上も確認

NW-A45とMDR-1Rの組み合わせで視聴

素人耳でも音質が変わったことに気づくくらい変わります。音の解像度が若干改善。従来の濃い味付けの音から上位モデルに近い品のある感じに変化したように感じます。

というのも作者のホームページではDMP-Z1の音作りを目指して作ったそう。コメント欄では作者がNW-WM1Zのサウンドになるという風にコメントしているので、WM1Z向けにチューニングされたプロファイルを持ってきたという推測も出来ます。とはいえ基本的にはZX300のファームウェアがベースなので、案外そっちの方に似た音なのかも知れません。その真偽はさておき、個人的にはノーマルより聞き疲れしなくなって、さらに曲に没頭出来るようになりました。

また、レスポンスの向上は地味ながら、効果は抜群です!
ノーマルの時はアルバムを探すだけでももっさりしていてフラストレーションがたまっていたので、とても良いですよ。バッテリーのことを差し引いても、元に戻したいとは全く思いません。多分ですが、ノーマルのファームウェアはバッテリー消費を抑えるためにクロックダウン(処理性能を押さえる手法)されていたのではないかと。

使ってみた感じバグ等もなく上記の通りノーマルより快適ですので、削除される機能を頻繁に使う方、長期補償に入っている方以外には、基本的に誰にでもお勧め出来るカスタムファームウェアだと思います。特にA40独特の味付けに嫌気が差してきた人には導入を強くおすすめしたいです。制限の外れた本来のA40を是非味わってみてください。

もし気に入ったら、寄付して彼にビールをおごってあげる(翻訳)と良いのかも知れませんね(*^o^*)
少なくとも私には金を払っても良いと思わせるほどの素晴らしいMODだと感じました。

参考サイト

もともと、海外の音響機器コミュニティで公開されていたMODなので、英語ですがここでもレビュー等の書き込みをみることができます。導入する時に参考になるかもしれません。

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